石鹸の機能と成分

 

石鹸とは、脂肪酸とアルカリの塩からできたもので、脂肪酸は親油性の炭化水素に親水性のカルボキシル基を結合させた構造となっています。アルカリにはナトリウムやカリウムが使われています。

 

脂肪酸の組成と石鹸の性質ですが、脂肪酸の炭素数が少ないと、冷水でもよく溶ける石鹸になるのですが、洗浄力は下がってしまいます。脂肪酸の炭素数が多いとその逆で、洗浄力は強くなりますが、水に溶けなくなってしまうので、このバランスがポイントになっているのです。一般的に洗浄剤としては、脂肪酸の炭素数が12~18程度が良く使用されているようです。

 

石鹸は、一般的な作り方は、苛性ソーダと油(アルカリ)を混ぜて「鹸化」という化学反応を起こすことで作るのですが、基本的には材料を計って、混ぜて、乾燥させるという作業ですから、意外と簡単に手作りに挑戦することもできます。

 

石鹸作りに必要な材料(成分)の筆頭が苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)です。薬局で普通に購入できますが、劇薬に指定されているので購入するときには印鑑が必要で、身分証明書の提示が必要なこともあります。直接肌に触れると火傷したように腫れるので、取り扱い時には、ゴム手袋、マスク、エプロンなどをしてください。

 

苛性ソーダを溶かす時に使うのが精製水です。普通の水道水だとミネラル分が含まれているので失敗することが多く、この精製水を使うことをお勧めします。油脂としてよく使われるのがオリーブオイル、パームオイル、ココナッツオイルなどです。この油脂の種類によって出来上がる石鹸の香りや使い心地が異なるので、いろいろなものを試してみるのも、オリジナル石鹸作りの楽しみのひとつとなります。